1980

1980 – 2000

ジュエリーの壁を取り除き、厳格さや格式ばった側面を抑え、さらに私的で人間らしく

ジャン・グレ=モーブッサンは2人の息子アランとパトリックに、家族企業の経営を任せました。 そして、2人の兄弟の勢いと若さから生まれた活力がモーブッサンに加わります。 彼らは、シンプルな表現でジュエリーに重要な要素を詰め込むことをすぐに学びます。 新しい感情に応えるために必要なのは余分な飾りではなく、触感の質や丸み、体験なのです。この世代交代により誕生したのが「ナディア」リングでした。このリングの名前は蝶貝(Nacre)とダイヤモンド(Diamant)の最初の2音節を組み合わせて作られています。 対比した稀少性を持つこの2つの素材は、イエローゴールドのリングで美しい調和を見せるのです。 これは、完全な作品の力強さを表しているといえるでしょう。というのは、福祉国家の再台頭という政治的な風潮の中の真実を表現しているからです。ミッテランの世代は個人主義に価値を置いた世代です。 しっかりと閉じられたフォルムと完璧に囲んだ台が特徴的なこのリングは、その触った感じのやさしさと見た目のソフト感により、当時の現代的なトレンドや女性らしくありたいという願いとマッチしています。 ナディア」リングは、私的で人間味があふれ、蝶貝が織りなす幻想的な光が特徴的なジュエリーです。 これは、うわべだけではなく、世界中の女性を虜にすることができるモーブッサンが作り出した本物で、非の打ち所のない、普遍的なジュエリーなのです。

1990年代、メゾン・モーブッサンは非凡な道を歩みます。それは、ブルネイ王国のスルタンの周囲の人々がパトリック・モーブッサンの提案したジュエリーの質とクリエイティビティに感銘を受け、魅了されたことから始まります。 既存のデザイナー以外にも複数のデザイナーが採用され、デザインスタジオは6軒まで増えました。新しい店舗が台北、ソウル、モンテーニュ大通りにオープンしました。 当時を象徴するミニマリズムを参考に、曲がりくねったフォルムを作り出し、相反するカラーを組み合わせたのもこの時代の特徴です。

1994年、モーブッサンは時計の製造を開始します。アラン・モーブッサンが率い、リシャール・ミルが指揮する情熱あふれるチームによりこの冒険は始まります。 モットーは、スイスの技術とフランスのクリエイティビティを組み合わせ、美しさの面で新しい時計のファミリーを誕生させること。例えばスポーツであれば刺激的で、クロノメーターであれば自動巻き、クロノグラフの場合は科学的で、イブニングパーティーの場合はエレガントで超フラットな幅広い用途の識別しやすい時計を、男性だけでなく女性にも提供することでした。 スレッド やリュウズの丸み、そしてシックでエレガントな外見からもビジュアル面で様々な研究がなされたことがうかがえるでしょう。 この最初のファミリーからは、レディMや1999年に発売された、さらに男性的で刻みの入った丸ひだ装飾が特徴的な「フーガ」ウォッチといった新しいアイテムが誕生しました。

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